「秋のエピローグ」の歌詞 河口恭吾

去年きょねんより遅おくれで 色いろづいた銀杏並木いちょうなみき
英雄えいゆうが見守みまもる 市営しえいグラウンドのベンチ

北きたからやってくる 少すこし気きの早はやい風かぜ
日ひごとに伸のびてく 秋あきの影かげ

コートを新あたらしく 買かおうかどうか
迷まよっているのさ 去年きょねんよりそんなに寒さむくないから

いつもの帰かえり道みち のぞき込こむショーウインドウ
吐息といきの向むこう映うつしている せっかちな街まちの人ひとの装よそおいを

誰だれかが駆かけてゆく 家路いえじを急いそいでいるのかな
役目やくめを無事終ぶじおえた 落おち葉ばが音おとをたてる

唇くちびるとがらせて 音符おんぷを探さがしているのさ
ざわめいている 秋あきのエピローグ

高度こうどを上あげてゆく 飛行機雲ひこうきぐもを
追おいかけるように 背伸せのびしておどける11月じゅういちがつの夕空ゆうぞら

飛とび込こむ色彩しきさいの 見事みごとなコントラスト
たぶんそれは 厳きびしい季節きせつの前まえに神様かみさまがくれた贈おくり物もの